第五回目公演
『小型』
@日暮里d-倉庫
2013年2月20日~24日
脚本 ・演出
ムランティン・タランティーノ
出演
内田龍
妹尾果奈
斉藤小徹
前彩子
鵜沼ユカ
Velma
富岡英里子
柳本小百合
山森信太郎
富士たくや
暁雅火
吉岡そんれい
樋田洋平
伏田汰狼
佐川誠
馬場ローア
あらた真生
あらすじ
グラフィックデザイナーである『男』は、妻と喧嘩した次の朝、自宅の書斎で目を覚ますと、ポケットに入っていた携帯電話と共に自分の身長が十分の一になっていることに気が付く。幸か不幸か、携帯電話と巨大なノートパソコンを駆使して、なんとか仕事はこなせるのだが、妻とのセックスは侭ならなかった。次第に欲求不満が募っていく妻は、やがて家に他の男を連れ込み、『男』の目の前で平然と浮気をするようになる。そして、もはやペットのようにしか扱われなくなった『男』は、ついに、妻に離婚届けを突きつけられ、その夜を境に『男』の前には奇妙な妖精達が現れる…。
思い出
カフカの『変身』的要素と、内田春菊さんの『南くんの恋人』的要素が交じり合ったような作品。いつまでたっても満たされることのない、人間の果てしない欲望をテーマにした作品でもあります。前回の『帰郷』でプロジェクションマッピングという表現に出会ってしまい、妻の巨大な脚を舞台上に立体的に出現させたら面白いんじゃないか、と思い、台本を書きました。第一幕である最初の30分間は主人公の男が、携帯電話で電話したり、巨大なノートパソコンで仕事したり、妻の脚(に向かって)と会話する、というだけの一人芝居なのですが、映像との合わせがとにかく大変でした。第二幕は、妖精達との交流、第三幕は『男』によって人間に仕立て上げられた妖精達が『仁義なき戦い』のように殺し合って、やがて妖精達は全員消滅する、という、今こうして書いていても、よくわからないストーリーですね。『小型』はラストシーンがうまく書けなくて苦しみまくったり、スタッフが本番一週間前に降板したり、役者が本番初日に降板したりと、いまいち思い通りに作れなかった作品なので、いつか、もういちど、納得した形で上演したい作品でもあります。
スタッフ
舞台監督:白石定(株式会社ステージワークス)
舞台美術:斉木信太朗
照明:石坂晶子(株式会社S.L.S)
音響:佐藤こうじ(SugarSound)
映像:吉川マッハスペシャル/浦島啓
衣装:さかくらきょうこ
宣伝美術:井澤崇行/鵜沼健一
制作:横内里穂